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crep デザイナーインタビュー vol.1(後編)

カテゴリー:Repepaコラム 投稿日:2021.09.03 / 最終更新日:2024.10.30
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執筆者RePePa

前回に引き続き、山陽製紙の人気ブランド“crep”の生みの親、デザイナーの福嶋賢二さんにお話を伺います。前回は、福嶋さんのこと、山陽製紙との出会いからcrep誕生までをお話していただきました。

後編ではcrepブランドの育て方やサスティナブルのこと、商品についてなど更に掘り下げていきます。


── crepを出展する展示会の際は、ブースのデザイン監修だけでなく当日の立ち会いもしてくださっていますよね。デザイナーさんがお客様の前に立つ意味とはなんでしょうか?
crepの商品は現在直営店がないので、ダイレクトにお客さんの反応を見ることが出来て、どのくらい売れそうか市場調査にもなる展示会はとても貴重な機会です。展示会は商談の場でもあるので、その場でcrepのOEMを200枚くらい受注いただいたこともありました。ただその時はまだ量産体制が整っていなくて、山陽さんと慌てて対応した記憶があります(笑)

──そうした現場での販促活動もフォローいただく一方で、多くのクリエイターの方々とのコラボレーションにも尽力してくださっています。なぜそうした方々と山陽製紙を繋いでくださったのでしょうか?
crepを育てるために、このまま自分たちだけでやっていてはブランドを広げるスピードが上がっていかないなと感じていました。
他の作家さんやクリエイターさんにはその方のファンがいらっしゃって、拡散力があるんです。crepの今後について、どんな方にお願いするのがよいか、話題性や拡散のスピード感などを踏まえて考えています。また、ブランドに関連する人口を広げていくためにも年に一回程度のペースでコラボレーションを提案しています。
氷室さんの時は、ミラノサローネ(注1:)で作品を拝見し帰国後すぐにお声掛けしたり、その後のコラボ実現まで交渉人のようになったこともありました(笑)

──ブランドの成長や未来を見据えて、ということなんですね。デザインからマーケティングまで、本当に幅広く活躍いただいているのですが、山陽製紙との仕事で印象に残っていることはありますか?
やはり一番最初の、ブランド立ち上げ(前編記事参照)が本当に大変だったことは印象に残っています(笑)
あとは、星が綺麗で有名な長野県下伊那郡の阿智村さんのギネスイベントに同行して、「星見るラグ」の売り子をしたことも印象に残っていますね。

阿智村…環境省が「日本一星空が綺麗な村」として認定した長野県阿智村は、岐阜県中津川市と長野県との県境にある小さな村。2019年、『同時に天体観測を行った最多人数』のギネス記録に挑戦し、その際山陽製紙の「星見るラグ」をご利用いただきました。
※上記の写真は阿智村のものではありません。

──山陽製紙、そしてRepepaではエシカルやサスティナブルを前提とした商品づくりを行っていますが、福嶋さんがデザインを通してエシカルやサスティナブルといった事柄に取り組まれていることはありますか?
それらの事柄を意識するようになったのは山陽製紙さんとのお仕事がきっかけ
です。流行っているからとかポーズだけではなく、設備投資をして
浄水処理施設を作ったり自分たちの事業の領域外にも良い影響が波及するよう率先していますよね。
ブランディングや商品開発の仕事に携わっている中で、各企業のそういった意識の高まりも感じています。新商品はサスティナブルをテーマにしたい、とか。
サイトにSDGsの17のゴールのどの項目に取り組んでいるのかを表示してあげるだけでも取り組みの一歩になります。そこで新しくなにか始めなくても、今やっていることを掘り下げると実はSDGsの取り組みと合致していることもあるし、
そういった提案も行っています。
他社に提案する時に、山陽製紙さんのパンフレットなども企業の取組例として活用しているんですよ。
大手企業だからできることもあるし、逆に中小企業だからフットワーク軽くできることもある。攻め方は色々あるんです。それぞれの強みを活かして、環境への取り組みも行っていければいいなと思いますね。

──今月から、ピクニックラグのストライプの新色が発売されます。鮮やかなピンクとオレンジというビタミンカラーですが、なぜこの色になったのでしょうか?
山陽製紙さんの社内で、明るい色がほしいという声があったと聞いて。
今のラインナップはネイビーやブルーグレーなど、シックなものが多いので
ビビッドな色味も新鮮でいいなと思い作成しました。
ストライプ柄ですが、ブランドが立ち上がった当初はプリンターで刷っていたので現在とは少しデザインが異なるんです。

※現行の“ピクニックラグ ストライプ ネイビー Sサイズ”

ストライプを断ち切るように線が入っていますよね。以前のインクジェットの
ものだとそのままデータを印刷できるのでこのような線はありませんでした。
現在は版を使った「フレキソ」というレトロな機械で刷ったもので、どうしてもこの切れ目は出てしまうのですが、この切れ目も活かせるようなデザインにしています。リーフのデザインも葉っぱの重なり方など試行錯誤しましたね。
実は、この柄には普通の葉っぱのイラストの他に、四葉のクローバーが隠れています。ぜひ探してみてください。
(リーフ Sサイズは柄とサイズの兼ね合い上クローバーがない場合もあります)

──ベーシックな柄も少しずつバージョンアップされていたり、見つけると嬉しくなるような隠し要素もあるので眺めて楽しむことも出来ますね!
そして実はこの後、福嶋さんにもご参加いただいている開発会議(月に一度、新商品やイベント企画等多岐に渡って意見交換しています)が行われるので、名残惜しいのですがこのあたりでインタビューを切り上げたいと思います。今日は本当にありがとうございました!これからも、どうぞよろしくお願いいたします!そうですね、まだまだなんぼでも喋れますけどね(笑)
お昼ごはん食べながら、もう少し話しますか!
ありがとうございました!


____というわけで今回はcrepの生みの親でもあるデザイナーの福嶋賢二さんにお話を伺いました。軽快な関西弁から繰り出される様々なエピソード、そこにはプロダクトや企業に対する福嶋さんの真摯な姿勢や熱い想いが感じられます。普段何気なく手にとっている商品の裏側には、多くの人の想いが詰まっているということにあらためて気付かされたインタビューでした。
山陽製紙はもちろん、様々な企業の課題をデザインの力で解決・バリューアップしていく福嶋さんのお仕事に、今後も目が離せません!


福嶋さんデザインのピクニックラグ・ストライプの新色は現在絶賛販売中です!

ピクニックラグ ストライプ イエロー
ピクニックラグ ストライプ ピンク

また、9月13日(月)まで、Repepaの公式ツイッターではこの新色のピクニックラグが当たる、フォロー&リツイートキャンペーンを開催中です。

ビタミンカラーのピクニックラグで、気持ちも明るくステイホームを乗り切りましょう!

[インタビュアー:スタッフA,K,F]

(注1:)毎年4月にミラノで開催される世界最大規模の家具見本市「ミラノサローネ国際家具見本市」

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RePePa

大阪にある小さな古い町工場、山陽製紙株式会社が運営する「紙と暮らすエシカルストア Repepa(リペパ)」です。 丈夫な工業用再生紙「crep paper」から生まれたピクニックラグ(レジャーシート)を始め、古紙をアップサイクルして生まれた再生紙雑貨を販売しています。

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