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ピクニックラグの捨て方とアップサイクル

カテゴリー:Repepaコラム 投稿日:2022.12.16 / 最終更新日:2022.12.19
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執筆者RePePa

年末が近づいてきました。
お掃除を始めている、または始めないとな……と思っている方も多いのではないでしょうか。

・使いすぎてくたくたになってしまった
・泥汚れがこびりついてしまった
・大きな穴が開いてしまった
こんなピクニックラグをお持ちではありませんか?

どうやって捨てたらいいんだろう?
再生紙でできているから、紙類で捨てていいのかな?
という疑問にお答えしたく、今回のテーマは「ピクニックラグの捨て方」です。

ピクニックラグは裏面にラミネート加工をしています。
強度を強くしたり、水の侵入を防ぐためです。
これは、鉄鋼や電線などを包装していたもとの工業紙と同じ仕様で、中身を守るため、強度と水への耐性が必要だったために施したものです。

裏面のポリエチレンラミネート加工

このラミネートは剥離できないため、
一般的な分別方法としては、「可燃ごみ」となります。

ラミネートしていない紙であれば、もう一度溶かして、原料として使うことができます。つまり、リサイクルできるので、「紙類」で分別回収することができます。山陽製紙でも、端材を色別に集めて、もう一度原料に戻しています。

色別に分けられた端材

ここで、再生紙の作り方を簡単にご説明します。
選別された古紙を大型のミキサーのような『パルパー』という機械へ投入し、水と攪拌(かくはん)して原料の状態に戻します。この時、古紙に含まれるゴミや異物を取り除くため、数回に分けてふるいにかけます。
ピクニックラグの紙は古紙を原料とした再生紙ですが、ラミネート加工を施しているので、『パルパー』で原料に再生しようとすると、『パルパー』を回す時間が長くなり、水と電気を使いすぎてしまったり、できあがった紙に混ざったラミネートの部分が透けてしまったり、紙の乾燥時の熱で焦げたり、ロールで巻き取っていくときに紙同士がくっついて破れの原因になったり……といろいろな弊害が出てきてしまいます。

そのため、山陽製紙でもラミネートした紙は分別して「可燃ごみ」として廃棄しています。

もし、ピクニックラグの汚れが少しであれば、汚れた部分を切り取り、きれいな部分を使って、小物を作ったり、壁に貼ったり、アレンジを楽しめます。
そう、アップサイクルです。

端材で作ったミニバッグや小物入れ

とは言え、どうしてもお別れの時は来てしまいます。
大切に使っていただいたからこそ、くたくたになったピクニックラグ。
できればもう一度、再生したいところです。
山陽製紙でも再生する方法やラミネートに代わる素材を日々、模索中です。
お気に入りのピクニックラグを捨てるのではなく、山陽製紙でもう一度、新たな商品へ生まれ変わらせる。そんな商品の循環サイクルをつくることがわたしたちの目標です。
来年も、一歩ずつ、そんな目標に向かって試行錯誤を重ねていきます。

今年も、そんなわたしたちの想いに共感し、または商品を気に入っていただき、Repepaをご利用いただいた皆様、本当にありがとうございました。
2023年もどうぞよろしくお願いいたします!
それでは、どうぞ良いお年をお迎えください。

(ムーミンみたいに冬眠したいスタッフT)

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RePePa

大阪にある小さな古い町工場、山陽製紙株式会社が運営する「紙と暮らすエシカルストア Repepa(リペパ)」です。 丈夫な工業用再生紙「crep paper」から生まれたピクニックラグ(レジャーシート)を始め、古紙をアップサイクルして生まれた再生紙雑貨を販売しています。

カテゴリー:Repepaコラム 投稿日:2022.12.16 / 最終更新日:2022.12.19